エリザベス朝の舞台

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荒井良雄シェイクスピア劇上演論」p49

優れているのは:

A 部分 ハット 吊り下げ装置 妖精が媚薬を目に塗る とか細かく動ける。

B オーケストラボックスが高い位置に。ファンファーレとか盛り上がりそう。

C 小道具へのこだわり部屋 ハンカチに 指輪 細身の剣。

D 貴賓席 女王のお姿が視界に。

E 窓舞台 「オセロ」のファーストシーン!

F 上舞台 ハムレット冒頭「マーセラス・・・」ジュリエットのバルコニー告白 

G 楽屋 舞台との一体感あり。

H 内舞台 寝室:ガートルードの寝室でカーテンの陰に隠れているのは?のワクワク。

 

ハムレット」だけでも 父王の亡霊が外舞台の下を動く描写。活字では間がぬけてしまう。臨場感あるオモシロイ演出。オフィーリアの墓穴での乱闘も映画の実景は集中できない。内舞台にぴったり。名セリフも聞きやすい。

 

N 平土間が気になります。位置的には現代日本の劇場なら特等席。最良席、相撲の砂かぶり土俵際見物席が大衆に開放されている。1ペニー 。立見 。周りの3階層 椅子席は6ペンス。17世紀の貨幣価値はわかりませんが、500円にした時のプロ野球外野席の熱狂 いや3千円だったジュリアナ(ディスコクラブ)騒然 の価格帯と推定。天井桟敷の聴衆は 大向う 目が肥えていて 熱いマナザシの中での演技。 野球の二軍戦の観衆のようにうるさい はず。

「生きるべきか 死すべきか」 ナリコマヤ とか叫びそう。

あの台詞自体 or not to be の後 一瞬のシアトリカル・ポーズ あり。間 があって 観客の感情移入。ジュリアナ東京のあの曲 Can't Undo  ♪♪・・・・・(さわり)そして 間。 土間の人々が ウオッ とみんなで手をのばす半呼吸の間。そのような N の平土間は装置であった と断言したい。