1955年の映画「十二夜」 

1955年のソ連映画十二夜」 監督 Yakow Fried  Я. Фрид

YouTubeで ていねいに 壮大に作られた全編を無料視聴できます。

原文と比較して 短く直線的な表現。人民映画 かな。

乙女 ヴァイオラのセリフ я хочу ヤ― ハチュー I want to ・・ 

 

シェイクスピア映画は無声映画の時代からあり、最初の「十二夜」はアメリカでの制作。BBCでもTV番組として数本。

ソ連制作のこの作品はその時代の風潮か 明るく元気 希望に満ちている。

ロシア語ですが わかりやすい表現。多分ソ連圏内のロシア語に堪能でない諸民族も

意識していると思われる。そして、働く人民にわかりやすく というのが方針だったでろう。言葉だけでなく 見ればわかるつくり。

冒頭の嵐の場面

難破して

ヴァイオラと船長 

イリリア国 

上陸

美女ヴァイオラは男にからまれる。

オーシーノ―従者を従えて登場 

オリヴィアの館へ オリヴィア 窓をピシャとしめ拒絶

ヴァイオラと船長 いいわね オーシーノ―侯爵ですよ

ヴァイオラ 男装して

男装してオーシーノ―家の従者となる

楽器を持って 

 

音楽を大事にするのもこの戯曲にふさわしい。

音楽が恋の糧であるなら、続けてくれ。

食傷するまで聴けば、さすがの恋も飽きがきて、

その食欲も病み衰え、やがては消えるかもしれぬ」1幕1場1-3行

この映画は最初のタイトルシーンから歌声が流れている。

ロシア語で 

By when  I came, alas ! to wive,

With hey, ho &c.

気になるのは

エリザベス朝演劇では少年俳優が演じていたヴァイオラ。男装によって生じるヴァイオラの繊細な心理、とかが見どころ。 この映画ではヴァイオラを演じたのは・・

ビオラ役 A. ルツィカさん 多分レニングラード演劇界の名女優さん。

豊満で成熟した大女優 過剰なものが気になるのです。

「恋とはなんだ、明日のことじゃない。今日のうちに陽気に笑え。先のことはわからない。待てば来るとは限らない。だからキスだ、若い人。青春とははかないものさ」2幕3場48~53行

ヴァイオラ役は美少年 またはボーイッシュな少女が演ずるとしっくり。