ソネットといえば 連想されるのは「ロミオとジュリエット」。
3篇のソネット。
冒頭のコーラスのソネット。舞踏会での出会い ロミオとジュリエットが二人で紡ぐソネット。劇最後の14行、モンタギュー家とキャプレット家双方が歌うソネット形式の弔歌。
冒頭のコーラス:プロローグ 活字を見れば abab cdcd efef gg と暗く荘重な世界は伝わってくるが 語れる とは思われない。しかし、レナート・カステラー二監督の映画では 名優ジョン・ギールグッドが見事に聴かせてくれる。出会いの場とバルコニー・シーンはフランコ・ゼッフィレリ監督の映画が印象に残っている。オリビア・ハッセイのジュリエット。ニーノ・ロータの音楽も抜群。
この劇の通奏低音は「ソネット集」29番 と思ってみている。そして大事なところには 宝石のようにソネットが埋め込まれている。家を捨て、ロミオを信じ、情熱的に行動する清純可憐なジュリエット。
「私のただ一つの愛が、ただ一つの憎しみから生まれてきた」
「私、気前のよさは果てしないこと海のよう、
恋の深さも。いくらさしあげても、それだけ私も受けとるわけですもの、どちらもきりがないわ」
一気呵成 走るように描かれている。構成は荘重で長い準備があるのであるが、シェイクスピア様式のソネットは疾走する。
私のまずい字のメモが登山口 ↓ ギールグッドのセリフが頂上。