じゃじゃ馬ならし

BBC制作のビデオを見まし。何回にも分けて、日数がかかって見終わりました。見るのが苦しい。バーナード・ショウはこの芝居について「まともな感情を持った男であれば、賭けや女性自身の口から発せられる演説に示されている、偉ぶった男どものモラルに強く恥じ入ることなしには、女性とともに芝居を終わりまで見ていることなどできるわけがない」と述べ、加藤長治は「シェイクスピヤ三十余篇の中、最も愉快な笑劇とされている」としているが あなたの感想は如何か。

イギリス風の下品 野卑さ への解毒薬の服用 あるいは事前のワクチン接種が望ましい。解毒薬とは 泥酔の鋳掛屋スライの夢の中の物語 ということを強く意識すること。酔っ払いの妄想。シェイクスピアはそのように指定している。しかし冒頭の劇中劇であるという設定部分は省略されることが多い。

荒井良雄は「「ぢゃぢゃ馬ならし」は男と女が激しく自己主張しあう痛快な喜劇。人間は正直に、思想や感情、主義主張をぶつけ合うことで、相互の理解と協調に達しうるというシェイクスピア劇の根本原理が、明確に打ち出されているのが魅力」これは瞠目すべき高説か。

ハムレットとレーアティーズはオフィーリアの墓の穴の中で殴り合う。レアティーズは毒を塗った剣でハムレットを刺し自分も刺され、死の直前に「exchange forgiveness 許しあおう」と言う。これが荒井説のいう根本原理か。

雷娘カタリーナとペトは 主義主張をぶつけあっているのだろうか? ペトルーチオーは 食べさせない、ドレスを割く 暴力的な手を使っているだけにみえるが・・。だからじゃじゃ馬ならしという題。今度見ることがあれば 荒井説を検証してみよう。

 

それよりも楽しいプランを思いつきました。バーナード・ショウの「マイ フェアレディ」を「じゃじゃ馬ならし」の代わりに観る。